こんにちは!土木ブロガーの監督やっくんです!当ブログへいつも見に来ていただきありがとうございます。いつも本当に感謝してます。
今回は道路の下はどうなっているか?についてです。
意外と知られていない道路の下が気になっていませんか。
道路の下はどうなってるの?
下の図は一般な舗装断面図です。普段目にしている舗装は道路の表面部に過ぎないのです。
藤森建設工業より
上の舗装断面図のような要素で道路は成り立っています。下層路盤と上層路盤を合わせて「路盤」と呼び、その路盤と基層と表層を合わせて「舗装」と呼び、以下のような役割があります。
路体の役割
路体とは、道路を構成する上で最下層となる部分の名称です。路床の下部にあって、交通荷重の影響を受ける部分。路体は土でできていて、道路を作りたい部分にある自然の土をそのまま使うのが一般的です。
路床の役割
路床の役割は、道路を走行する車体の重みを支えること。路面にかかる重量は、まず舗装下の路盤に伝わるため、路床にかかる重量は全重量の一部(分散荷重)である。分散荷重を支えられるだけの耐久性があれば良い。軟弱地場の一部またはすべてを強度のある良質な土や砂、砕石などに置き換える。舗装を支持してる地盤のうち、舗装の下面から約1mの部分。
下層路盤の役割
路盤を2種類以上の層で構成するときの下部の層。下層路盤にはクラッシャラン、鉄鋼スラグ、砂など比較的強度が小さく現場の近くで経済的に入手できる材料を用いる。
上層路盤の役割
路盤を2種類以上の層で構成するときの上部の層。上層路盤には砕石等の強度が大きい良質な材料(粒度調整砕石)を用いる。
基層の役割
上層路盤の上にあって、その不陸を補正し、表層に加える荷重を路盤に均一に伝達する役割を持つ層。基層に、通常、加熱アスファルト混合物を用いる。
表層の役割
アスファルト舗装において最上部にある層。表層は交通荷重を分散して下部に伝える役目のほか、安全で快適な走行ができるようにすべり抵抗性と平坦性が要求される。また、一般的にち密で不透水性のものとするが、機能に付加した排水性舗装なども用いられる。表層には加熱アスファルトを用いる。
道路はなぜアスファルトが多いのか?
日本の道路ではほとんどアスファルトで舗装されている。国土交通省の道路統計年報によると、日本では90%を超える割合で利用されており、この数値は先進国の中では非常に高い数値です。
日本の道路ではアスファルトが多い理由は、初期工事費用が安く済み、工事後もすぐに利用可能になることが一番大きい。また、修復、修繕、維持などの管理がしやすい点がアスファルトのメリット。一方、コンクリートはアスファルトに対して初期費用が高く、道路が固まって車が走れるようになるまでは一週間ほどかかったりする。
アスファルト舗装のメリット
以下のようなメリットがあるからアスファルト舗装が採択されやすい。
アスファルト舗装のメリット
- アスファルトを敷いてすぐに道路として通行可能
- 騒音、振動が低く、走行するクルマの乗り心地がいい
- アスファルトは初期工事費用が安い
- 修復が容易に行える
今後はアスファルト舗装が新素材に変わる可能性がある?!
アスファルト舗装の環境問題
- アスファルト舗装道路は気温上昇や都市型洪水の原因になる
- 生産から使用するまでの過程で高い環境負荷が発生する
以上の理由から環境に優しい舗装材の開発が求められる。
TechniSoil lndustrial(テクニソイル インダストリアル)とは?
テクノソイル インダストリアルは、アメリカ合衆国カリフォルニア州に拠点を置く舗装技術開発の会社。環境に優しい舗装技術が専門で、自然土を素材とする土系舗装材や、廃プラスチックを活用した改質アスファルト舗装材、そして使用済みアスファルト(RAP)を再利用する技術の開発を進めてる。
(RAP)舗装材の活用は進んでいなかったが、同社は原料を結合する硬化剤という材料に注目し、土や使用済みのアスファルト(RAP)などを原料として高い耐久性を持つ舗装材を開発している凄い会社。
新技術【TechniSoil G5】
TechniSoilのエコな舗装技術は以下のようになります。
通常のアスファルトにG5などのプラスチック由来の硬化剤を混合させたものを、改質アスファルトと言います。耐摩耗性や耐久性、耐熱性に優れており、従来のアスファルトに比べて成形温度(軟化点)が低く、またクラッキング(ひび割れ)が起きにくいことが特徴です。原料には都市で発生したプラスチックゴミを活用でき、施工や修繕時のエネルギー消費も抑えられるため、環境負荷の低い材料として注目されています。 そして、TechniSoilが開発したアスファルト硬化剤がTechniSoil G5(以下G5)です。以下の画像は、通常のアスファルト舗装とG5を混合させた舗装の2種類の舗装の耐久テストの様子です。実験では約5cm幅のホイールに約70kgの圧力をかけ、25,000回往復させています。 建設テック 新技術"TechniSoil G5”より
建設テック 新技術"TechniSoil G5”より
従来のアスファルトでは深さ約10mmの溝が発生していますが、G5混合アスファルトでは溝の深さが0.3mmに抑えられており、耐久性が飛躍的に改善されていることが分かります。舗装材の重量に対してG5を4〜20%の割合で混合させることにより、耐用年数はなんと従来の2倍から3倍に伸びるといいます。TechniSoilはG5を活用して土系舗装やアスファルト舗装の耐久性を高めているのです。 建設テック 新技術"TechniSoil G5”より
まとめ
今回の道路の下はどうなってるの?の記事はどうでしたか。私たちが普段通っている道路の下がどのようになっているか?少しは分かっていただけたでしょうか。
舗装された道路の中を見る機会はほとんどないですが、いつも通っている道路の事が少しは勉強になったかと思います。
技術が進んでいるこれからの時代、アスファルト舗装やコンクリート舗装以外の技術が身近に見れるかもしれませんね!
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