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【土木で使う勾配計算ってどうやるの?】道路勾配計算や法勾配計算を理解出来る!

2022年12月16日

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<この記事はこんな方へオススメ>

  • 勾配とは何か知りたい
  • 道路勾配の計算方法が知りたい
  • 法勾配の計算方法が知りたい

こんにちは!土木ブロガーの監督やっくんです!当ブログへいつも見に来ていただきありがとうございます。いつも本当に感謝してます。

 

今回は勾配の計算方法についてです。
計算したいけど、計算の仕方が分からないと悩んでいませんか。

 

始めて工事を担当になって勾配の計算を使いそうなんですけど、どうやってやるのですか?
新人さん

 

やっくん
勾配(%)を求める時は垂直距離を水平距離で割って、100を掛ければ求められるよ!

 

勾配とは

「勾配」とは、傾き、傾斜やその度合いを表す言葉。

勾配の単位はパーセント(%)や1/100や角度(°)などで表します。

建設現場では、道路工事、屋根工事や法面工事で勾配は使われている。

 

 

道路勾配の計算式

下の計算式は覚えましょう!忘れそうな時は携帯などでスクショを撮り、いつでも公式が分かる状態にしましょう!

覚えたい計算式①

$勾配(%)=\frac{垂直距離}{水平距離}$×100

 

覚えたい計算式②

$勾配(角度θ)=tan^{-1}\frac{垂直距離}{水平距離}$

 

勾配計算に関するポイントは以下の通りです。

勾配計算のポイントまとめ

  • 計算式①と計算式②が分かれば水平距離と垂直距離を求めることが出来る
  • 水平距離と垂直距離を求めたい場合は、数字を移項することによって求められる

 

 

勾配の表記方法

勾配の表記は「1%」や「1/100」、「1:1」や「45°」などで表現し、それぞれ【百分率(%)、分数(〇/〇)、比率(〇:〇)、角度(°)】で表すことが出来ます。

 

百分率での表記

水平の長さ100に対する高さの割合で単位にパーセントを用いて表記する。

百分率の表記は道路工事の横断勾配や縦断勾配などに使われます。

$勾配(%)=\frac{垂直距離}{水平距離}$×100より

               $=\frac{1}{100}$×100

                =1%

 

分数での表記

1/100の勾配は水平の長さが100で高さが1の傾きです。

建築工事の屋根勾配や床勾配などによく使われます。

1/100は1%と同じ意味です。

 

比率での表記

高さ1とした時の水平の長さとの比率で勾配を表記する。

法面工事の切土、盛土やブロック積などに使われます。

勾配を比率で表現する場合は1:1を1割という表現を使います。

 

角度での表記

底辺と斜辺の角度∠θを『°』で勾配を表記する。

建築の階段工事でよく使われます。

$tanθ=\frac{1}{1}$より

$勾配(角度θ)=tan^{-1}\frac{垂直距離}{水平距離}$

                    $=tan^{-1}(1)$

                    =45°

 

道路勾配の計算方法

下図の横断図No.10+8.0Lの側溝天端高さを求めてみましょう!

 

 

分かりやすく拡大すると下図のようになります。

 

垂直距離(h)を求めてから側溝天端高(H)を求めてみましょう!

$勾配(%)=\frac{垂直距離(h)}{水平距離(w)}$×100より

$h=3.75×1.5×\frac{1}{100}$

    =0.0562(小数点第四位の四捨五入)

    =0.056m

FHから1.5%の下り勾配で水平距離3.75m進むとFHより0.056m低くなります。

従がって垂直距離(h)=0.056m

 

側溝天端高(H)=FH-垂直距離より

                       =19.36-0.056=19.304m

従がって側溝天端高(H)=19.304m

 

法勾配の計算方法

5分勾配とは

法勾配では鉛直高さを1として考えます。

下図のように高さを1、底辺を0.5とする場合は、「1:0.5」と表現して

「5分勾配」と呼びます。

5分勾配の角度の計算方法

上図の∠θを求めてみましょう!

角度を求めるには三角関数(sinθ、cosθ、tanθ)を使います。

 

tan(タンジェント)などの三角関数が分からない方は【座標計算の求め方は?】三角関数を使って求めよう!手計算を理解出来る!の記事を読んでみて下さい!

覚えたい公式が分かります!

 

 

$tanθ=\frac{b}{c}$より

     $θ=tan^{-1}\frac{1}{0.5}$

        $=tan^{-1}(2)$

        =63°26′5.82″  よってθ=63°26′5″.82になります。

 

勾配を確認する道具

現場で勾配を確認するには、スラントという勾配測定器を使います。

勾配計算表

勾配が(1割勾配など)分かれば

角度と法長などが分かる勾配早見表のサイトを紹介します!

ブロック積み 勾配表

すぐに調べられます!

 

法長の計算方法

法長の計算

さらに詳しく

aの法長は三平方の定理で求められる

三平方の定理

$a^{2}=b^{2}+c^{2}$より 法長$a=\sqrt{b^2+c^2}$

5分勾配の法長aを求めてみましょう!

高さb=1 底辺c=0.5

法長$a=\sqrt{b^2+c^2}$より

          $=\sqrt{1+0.25}$=1.118  よって法長a=1.118mになります。

底辺と高さの計算式

底辺を求める計算式

底辺$c=\sqrt{a^2-b^2}$

高さを求める計算式

高さ$b=\sqrt{a^2-c^2}$

 

ココがポイント

以上のように底辺と高さも三平方の定理の公式の数字を移項することによって求められます。

 

まとめ

土木の現場では、勾配計算はよく使うので覚えておきましょう!やり方を忘れた場合はこの記事を読めば出来るはずです。

土木の監督で測量する方は関数電卓や座標計算ができる計算機はあった方がいいと思います。

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