こんにちは!土木ブロガーの監督やっくんです!当ブログへいつも見に来ていただきありがとうございます。いつも本当に感謝してます。
今回は切削オーバーレイの施工手順についてです。
切削オーバーレイの施工手順はどうやるのかと悩んでいませんか。
そもそも道路の下ってどうなってるの?
これは前回の記事【道路の下はどうなってるの?】意外と知られていない道路の下を理解できる!を書いたのでこちらをみてください!
【道路の下はどうなってるの?】意外と知られていない道路の下を理解できる!
この記事の内容のように道路には舗装に重要な役割があることが分かります。ですが、舗装部分も車の轍(わだち)や雨風に晒されることによって、徐々に傷んでいくものです。この舗装を修復したり固めたりするためにも、舗装工事は必要なものなのです。
切削オーバーレイとは
2種類の工種を一気におこなう舗装工事です。一つ目は「切削工」で、ひび割れや凹凸になった路面を切削機で削り取っていく作業です。機械のお腹に、トゲトゲが付いたドラムを高速回転させて舗装版をミリ単位で削り取っていきます。削ったアスファルトはベルトコンベアーでダンプに積込まれます。
二つ目は「オーバーレイ工」と言って、既設舗装版の上に新たな舗装を重ねていく作業です。
まず、削り取った凹みに乳剤といって接着剤を塗布して新たな舗装を敷きならし、転圧して平坦になるように仕上げていきます。この二つの工程を1日で一気に行っていくのが「切削オーバーレイ工」となります。
切削オーバーレイ手順
①既設路面を切削機により切削する。
②切削機が切削した廃材をダンプに積み込む。
D-PROJECT:ロードカッターより
③切削後、ロードスイーパーにて路面の清掃をする。
路面清掃車イラスト素材PIXTAより
④デストリビュータにより乳剤散布(タックコート)を行い、アスファルト混合物との接着性を確保する。
一般社団法人 日本アスファルト協会より
⑤合材ダンプでアスファルト混合物をアスファルトフィニッシャーに供給する。
⑥ダンプトラックからアスファルト混合物を受け、アスファルト混合物を敷き均す。
⑦敷き均したアスファルト混合物を鉄輪ローラーで締め固める(初期転圧)。
⑧タイヤローラーで仕上げ締め固めを行う。
切削オーバーレイのメリット
オーバレイ工法との違いは、路面の他高さを変えたくないときなどに、必要最低限の厚みだけを切削できることです。下地が荒れているときや沿道の建物との関係性から切削する可能性があるときに使われます。道路の切削から舗装までを即日で仕上げることができるので、交通にも影響を与えにくい、アスファルトの速乾性が生きた工法になっている。
切削オーバーレイ時のマーキングについて
舗装面に謎の数字が書いてある事を疑問に思ったことがあると思いますが、舗装屋さんにとっては重要な数字になり、切削オーバーレイの切削厚の目安の数字になります。
例えば100分の115の場合、(100)はその地点の舗装面を削る厚さ(100mm)を表し、(115)は次の舗装面を削る厚さ(115mm)を表しています。要するに100mmから115mmになるように削っていく。その繰り返しで、(現地点)分の(次地点)とマーキングしていく流れになります。
まとめ
今回の切削オーバーレイって何?の記事はどうでしたか。朝の通勤、通学時は凹凸だった道路が帰宅時には魔法のように道路が綺麗になっていた!なんて経験をされている方もいると思います。それは切削オーバーレイ工という工法で修繕を行っていたんですね!
私たちの生活を支える道路はどうやって修繕、維持されているのかが、少しは勉強になったかと思います。
本ブログでは坂道とトンネルにコンクリート舗装が多い理由とトンネル出入口が斜めになっている理由!についても紹介しています。
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